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選択肢を検討する
風疹ワクチンに関する一般的な知識を問う問題。政府の風疹の追加対策開始に合わせて出題された。
×a. 昭和37~53年生まれの男性の風疹免疫獲得率が低い(予防接種歴&風疹罹患歴がない)ことから対策が開始された。
×b. 風疹ワクチンは生ワクチンであるため、他の生ワクチンとは4週間間隔を空ける必要がある。なお、2010年より「生ワクチン同士の間隔を4週間とすること」以外のワクチン接種間隔に関する制限がなくなった。
×c. 副作用のリスクがワクチンの効果を上回るワクチンは定期接種にはまずないと考えてよい。
〇d. 仮に抗体があったとしても予防接種をすることに問題はない。抗体検査をすることで貴重な受診機会が減ることの方が問題(この年代は忙しい人が多い。もともと予防接種は自己の問題として捉えられにくい)。
一方、政府の風疹追加対策では、ワクチン節約のため(?)抗体検査を先行させ、陰性の人にだけワクチンを接種する方針をとっており、この解答と矛盾している。
×e. 経口ワクチンは、国内ではロタウイルスワクチン(経口生)のみ。(2012年までポリオが経口生ワクチンであった)
正解
d. ワクチン接種に抗体価の測定は必須ではない。
現場で役立つ知識
問題のような事例では、他の定期接種ワクチンのフォローアップを行うため、母子手帳の提出をお願いしてみるとよい。
フォローアップが必要となることが多い予防接種
- 風疹、麻疹 ・・・ 2回接種を推奨
- 流行性耳下腺炎 ・・・未だ定期接種ですらない
- 水痘 ・・・ 罹患歴があっても帯状疱疹を予防(特に50歳以上)
- 破傷風 ・・・ 昭和43年以前生まれは接種していない人が多い
- 日本脳炎 ・・・ 北海道生まれはほぼ接種されていない
- HPV(子宮頸がん)・・・政府の推奨が分かりにくく、接種率が低いまま