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キーワード
- 5か月前からの咳嗽
- イノシシの生肉を調理
- 好酸球28%
- 胸膜直下の病変、気胸
好酸球増多から寄生虫症が鑑別に入る。イノシシ肉から感染する肺に病変を形成する寄生虫は何だろうか。
選択肢を検討する
×a. 慢性咳嗽、胸膜病変から鑑別に当然入るが、他に結核を積極的に示唆する情報が問題文に入っていない。
×b. 肺化膿症ならばもっと広範囲に胸膜下病変があり、炎症反応も亢進する。
〇c. すべての情報が一致する。
×d. 肺野病変が典型的。
×e. 血管の走行に合せて病変が出現する。敗血症を疑う情報は問題文にはない。
正解
c. 肺吸虫症
現場で役立つ知識
肺吸虫は淡水産のカニ(サワガニ、モクズガニ)やイノシシ、シカ肉を食べて感染する症例が多い - 病歴が重要
結核と鑑別を要する病変:結節影、胸水など多彩
肺以外に中枢神経や皮下に病変を形成することもある
診断は抗体の検出によることが多い。虫卵は検出困難なことも多い。
治療薬:プラジカンテル(ビルトリシド®)