医師国家試験問題解説

敗血症性ショックの判断

111E60
選択肢を検討する

敗血症性ショックの判断は敗血症ガイドライン(日本集中治療医学会・日本救急医学会)の基準でなされる。なお、出題当時はこのガイドラインの更新後1年で出題された。覚えていなければ難しい。

〇d.平均血圧 (65mmHg以上の維持に血管作動薬が必要)

〇e. 乳酸 (>2mmoL/L(18mg/dL)

解答

d,e

現場で役立つ知識

敗血症の診断は

まず感染症を疑う状態で

かつqSOFA(意識障害、収縮期血圧=<100mmHg, 呼吸回数>=22)2点以上で疑い、

SOFA>=2点以上の急上昇があれば確定。

さらに敗血症性ショックはその内、上記の基準に該当したもの。

ちなみに一回診て違うからといって否定できるものではなく、その後のモニタリングで診断に至ることも多い(観察が重要!)。

ABOUT ME
清水 少一
産業医科大学医学部 免疫学・寄生虫学 講師/ 医師、博士(医学)、感染症・総合内科・産業衛生のトリプル専門医。 Researchmap https://researchmap.jp/show1