スポンサーリンク


キーワードを抽出する
- 血痰
- 変化のない胸部X線
- 気管支拡張
- Gaffky 3号 ・・・ 抗酸菌陽性
- IGRA陰性 ・・・ 結核は否定的
選択肢を検討する
×a. 粟粒結核は血行性に結核菌がばらまかれた状態。ほとんどが易感染状態の患者に起き、この問題文のような状態の良い患者はいない。ただし、易感染宿主ではIGRA陰性の結核はあり得るので注意。
×b.過敏性肺炎はトリコスポロンなどの環境曝露によって発生。画像は全般性のすりガラス影が特徴的。
〇c. ガフキー陽性でIGRA陰性であればまず非結核性抗酸菌症を疑う。
×d. 問題文のような長期経過をとらない。若い人が多い。血痰も稀。
×e. びまん性汎細気管支炎は全肺野に気管支拡張や気管支肥厚、粒状影が特徴。慢性副鼻腔炎の合併が多い。
解答
c. 非結核性抗酸菌症
現場で役立つ知識
- 非結核性抗酸菌症NTMは現在結核よりも有病率が高いと考えられている
- 治療はM. avium complex(MAC)に対してはクラリスロマイシン+リファンピシン+エタンブトールを基本とし、多くの場合1.5年以上投与が必要。難治例が多い。
- 感受性検査の結果はほぼ当てにならない。
- 易感染宿主、HIV/AIDSでは全く異なる病像を呈することがある:腸炎、骨髄炎等。
- 特に易感染宿主ではIGRAの結果が当てにならないため、菌の培養同定が必須。